【他業種に学ぶ】必勝法のケーススタディ
2013-12-19
こんにちは、杉原です。
先日Yahooニュースを見ていたらこんな記事を見つけました。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131213-00000500-fsi-bus_all
デジタルカメラのメーカーNikonの「Df」という高級カメラが
予想を超える人気で、生産が追いつかないほどということです。
私はカメラにはあまり詳しくないのですが、調べてみると
この「Df」という機種は30万円もするのですね。
一方で、1万円?5万円くらいの低価格帯の
コンパクトデジタルカメラは市場が縮小しているそうです。
これはスマートフォンの普及による影響が大きく、
実際私もアイフォン5sのカメラ性能の高さには驚いております。
「スマホでこれだけ撮れるなら、デジカメはいらないんじゃないか?」
と本当に思いますね。
こうなってくると、キャノンやニコンに代表されるようなデジタルカメラメーカーは
「高級機種」に経営のウエイトをシフトしていきます。
▼この事例から何が学べるか
さて、この全く別な業界から学べることが本当に多いのです。
いわゆる、”ケーススタディ”、事例研究というものです。
例えば治療院業界で言うと、最近の傾向として
60分3000円クラスの整体リラクゼーションのチェーン店が多くなりました。
あなたがお住まいの地域にもすでにあるかもしれませんね。
すると、個人で経営している整体院や、
整体をメニューに加えていた整骨院、鍼灸院などはその影響を多大に受けることになります。
「自分は関係がない」と思っていても、時代の流れは冷酷で
自分がどう思うかどうかとは関係なくその波が押し寄せてきます。
では、私たちのような個人の治療院はどういう戦略を取れば良いのでしょうか。
3つ、戦い方があります。
▼1.価格を上げる
まず安売り店と競合しないことですね。
このメルマガでも繰り返しお伝えしておりますが、
孫子の兵法では「戦ってはいけない」と冒頭に書いてあります。
中途半端な価格帯をやめ、思い切って高価格メニューを用意するということです。
もちろん提供するサービスもそれに合わせて品質を上げないといけません。
▼2.○○専門店になる
症状特化型の治療院になる、ということです。
例えば「腰痛ぎっくり腰専門」とか、「肩こり頭痛専門」といった感じですね。
これをすると新規患者の数が多くなるということではなく、
“長期的な関係を築ける患者様”とつながりやすくなる、ということです。
ホームページに”価格以外の評価軸”を持たせることです。
値段が安いからという理由ではなく、○○の症状に特化しているから、という理由で来院して頂くのです。
ただしこの欠点は、どの切り口が上手くいくかはやってみないと分からないことがあります。
日本一の商人、斎藤一人さんも言っていますが、
商売なんて10回やると7,8回は失敗する、といいます。
私も大学の研究室に所属していた時は、いろんな実験をしたものです。
面白いことに、本当に実験の8割は失敗するんですね。
そして、実験の2割くらいは大当たりが出るんです。
それを先輩や先生方の前で発表して、一緒に喜びを分かち合う。
これが最高の幸せであり、世の中はシンプルにできています。
ただ、できればその失敗も最小限に抑えたいところですので、
自分がやりたいことではなく、”過去に成功事例のある切り口”から始めて行く必要があるでしょう。
▼3.自分にしかできないことにフォーカスする
整体、という言葉はある意味だれでも使えるものなので、
すぐに混戦状態におちりやすいです。
したがって、例えば鍼灸院でしたら、
鍼灸でしか治療できないことに特化する、というのが一番効率が良いです。
鍼灸院なのに、整体やリラクゼーションに手を出してしまうと、
限りあるエネルギーが分散してしまうので、長期的には得策ではないです。
お金、時間、労力を、すべて”自分にしかできないこと”にフォーカスしていく必要があります。
この”フォーカス”というのはとても重要なのに意外と見過ごされがちです。
太陽の光を紙にただあてても燃えませんが、
虫眼鏡で光を集中させるとアッという間に紙は燃えます。
豆電球の光を見ても目に影響はありませんが、
レーザー光を直視すると失明することもあるほどです。
豆電球の光は分散しているのに対し、レーザー光は一方向に集中しているからですね。
すべて、フォーカスの力です。
以上、ここ数年のトピックとして、
1.格安整体リラクゼーション店の進出
2.スマートフォンの普及
を無視するわけにはいかなくなってきています。
冒頭のNikonの話に戻りますが、
・コンパクトカメラは低価格モデルを中心に苦戦が続く
・30万円もする高級カメラが生産が追いつかないほど絶好調
Nikonは、自分にしかできない高性能カメラにシフトして成功しています。
これをご自身の治療院にも当てはめて頂きたいのです。
1.価格を上げる
2.○○専門店になる
3.自分にしかできないことにフォーカスする
この点に注意しながら進めていくと時代の波に飲まれることはないでしょう。